1.2 水道整備に関連する援助機関とNGO


Q14
水道分野の援助における、わが国のODA事業とNGO活動の連携について、具体例で説明してください





  Key words:ODA、NGO、NGO事業補助金制度、草の根無償資金協力、国際ボランティア貯金

1.わが国政府におけるNGO支援
(1)外務省は、わが国NGOの海外における開発協力事業を支援するために、NGO事業補助金制度(正式名称:国際開発協力関係民間公益団体補助金制度)を設けています。これは、わが国のNGOが途上国で行う開発協力事業費の2分の1を補助するものです。国際ボランティアが加入する保険の補助もメニューに含まれています1)。
(2)草の根無償資金協力は、開発途上国の地方公共団体、研究・医療機関および開発途上国において活動しているNGOなどからの要請に対し援助を行うものです。NGOの国籍を問わない点、公共機関・団体も援助対象となる点は、その他の政府系NGO支援制度とも異なる特徴となっています。
(3)国際ボランティア貯金
  加入預金者から郵便貯金(通常貯金)の利子の20%を、開発途上国の人々の福祉の向上のために寄付してもらい、寄付金をNGOに配分することにより事業を実施するものです。一般 の認知度は高く、平成7年6月末の加入者は1777万人で、平成7年度の配分額は28億円になります。たとえば、平成5年度事業実績では、井戸227本の建設が行われています。
  その他、次のような事業があります。
  NGO国際建設協力支援事業(建設省)
  NGO農林業協力推進事業(農水省)
  林業NGO活動推進事業(農水省)
  地球環境基金(環境事業団)
  国際緊急保健医療援助支援事業(厚生省)

2.JICAにおけるNGOとの連携
 研修員受入れの受入機関、プロジェクト方式技術協力の国内支援機関などとして、国内NGOに協力を得ているものがあります。また、専門家派遣前研修(特に語学研修)にNGOの方を受け入れています。
 また、海外のNGOとは、青年海外協力隊員が現地NGOと連携した活動を行う場合、プロジェクト方式技術協力において住民への普及活動を現地NGOに委託する場合などの連携があります。

【出 典】
1)外務省経済協力局編:我が国の政府開発援助(ODA白書 上巻),国際協力推進協会,p275,1995.

(渡辺 泰介)

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