5．4 浄水場の計画と設計
Key words：浄水場、食塩水、次亜塩素酸溶液
消毒用の塩素ガス、さらし粉の入手が困難な場合には、食塩水の電気分解により次亜塩素酸溶液をつくり消毒用に使用することがあります。この場合の適用条件としては以下の項目があげられます。
（1）食塩水の安定供給
食塩水が安定して供給されるかどうかが重要な条件となります。食塩水を確保するために要する費用が他方式より高くなるのであれば再検討すべきです。
（2）電 力
電力が安定供給されるかどうか。電力事情が悪い国では電気分解装置の安定した運転ができないので本装置の採用は困難となります。
（3）設備建設費、維持管理費
他方式と比較し設備建設費、維持管理費において利点があるかどうか比較検討を行う必要があります。
（4）運転、維持管理
施設納入後の運転、維持管理ができるかどうかを判断しなければなりません。本設備の運転には専門的な知識が必要であり、かつ細やかな維持管理ができないと安定して運転することはできません。
（横尾 弘一郎）