5.5 浄水場の電気・機械・計装の計画と設計


Q169
途上国での受変電設備の計画・設計において、特に注意すべきことは何ですか





  Key words:浄水場、受変電設備

1.電力事情の把握
 途上国では、電気の普及も水道事業と同様、インフラストラクチャー整備の重要な課題の一つです。安定した水処理や送配水には、安定した電力の供給が不可欠ですが、多くの場合、停電の回数、停電時間ともに水道施設の信頼性を損なう要因となっています。電気事業者から、当該地域の電力供給状況ならびに停電時の対応など必要な情報を十分得ておく必要があります。また、可能であれば、当該地域の需要者に実情を聴取することも有効です。

2.電圧の選定
 インドネシアのジャワ島中部の中心都市スマランの浄水場では、受電電圧20000V、二次電圧380Vの受電変圧器がありました。比較的大容量 の電動機でも低圧を採用するほうが代替品の入手が容易であることから、低圧機器を使用することが多いようです。受電可能な電圧と使用機器の電圧を確認しておかなければなりません。

3.受変電設備の設置環境
 人身保護の安全とともに、豪雨(スコール)や雷など自然災害による事故の防止、鳥類や小動物の侵入による短絡事故の防止に対応が必要です。

(小山 達也)

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