Key words：浄水場、ろ過機能
1．ろ過機能回復に必要な検討項目および内容
（1）ろ層材料の入れ替え（洗浄後取り替える）。
（2）逆洗装置の保守・整備・改良（ポンプ、ブロワー設備などの改良）。
（3）逆洗工程の強化（適切な逆洗運転の実施）。
（4）ろ過水流量測定装置の導入（流量コントロール）。
（5）空気洗浄を伴う場合、集水ノズルの目詰まり除去（均等洗浄）。
2．ろ過機能アップグレードに必要な項目および内容
（1）ろ層支持層の改良（砂利層）、可能であれば多層ろ過システムの導入。
（2）流出・流量コントロール装置の改良。
（3）ろ過水流量測定装置の導入。
（4）集水装置の改良（集水面積の拡大、逆洗効率のアップ）
3．途上国でのろ過機能の低下状態およびその原因
ろ過機能低下において多く見受けられる状態としては以下の項目があげられます。
（1）ろ層の目詰まりおよびマッドボール状態の発生。
（2）ろ層の亀裂の発生を放置。
（3）集水装置の目詰まりあるいは閉塞。
これらの原因として以下のことが考えられます。
（1）ろ層の洗浄不良あるいは長期間洗浄していない。
（2）不適性な沈澱水濁度（設計沈澱水濁度を超えている）。
（3）原水に藻類が含まれているか沈澱工程で藻が発生しているため、集水装置を詰まらせている。
【参考文献】
1）AWWA Seminar Proceedings：Upgrading Water Treatment Plants to Improve
Water Quality, Denber, p35―43, p81―88, June 15, 1980．
2）ASCE：Water Supply System Rehabilitation, p111―163, 1987．
（佐々木照治）