EPA候補者は、受験回数が制限されていますので、期限までに合格しなければならないというプレッシャーが大きく、モチベーションの維持は重要です。
就労業務との両立や、母国の家族との関係性、日本での生活など、国家試験対策学習への影響は様々です。このような中、モチベーションを保ち続けることは大変難しいです。1年間あるいは3年間をとおして、モチベーションの浮き沈みはつきものです。しかし、モチベーションの低下が長期に持続することは問題です。モチベーションの低下は自信の喪失や、意欲の低下に伴って発現します。模擬試験の結果は、モチベーションに影響を与える要因としては大きいものです。
そのことを模擬試験受験者は皆、自覚しています。そのために、時として模擬試験受験を意図的に体調不良で避けたり、事前に受験した者から情報を得るなどして不正行為に走る者も少なくありません。このように自己の現実を受け入れられずに逃避し続ける者は、これが一種のコーピングであることを理解することも必要です。
モチベーションとは、本来は内発的な動機づけや目的意識に基づく気分の高揚を言います。つまり、他者ではコントロールできない、候補者自身から発生するエネルギーです。従って、「どうしたらモチベーションをあげることができるか」の答えは、候補者以外持ち得ません。しかし、軽微ではありますが、周囲の影響力もあります。周囲のサポートが候補者の「心を動かす」という現象です。これには、サポートをする周囲の指導者や仲間のエネルギーが、候補者の内発的動機づけに影響するほど、大きなものでないと叶いません。つまり、サポートする指導者自身のモチベーションこそが充実していないと、候補者のモチベーションに効果的な影響を与えることはできないということです。
さて、相談者の皆さんのモチベーションはいかがですか? 皆さんも候補者同様に、あるいは候補者以上に諦めてはいませんか? 候補者は思いの外、周囲の期待や諦めを敏感に察知しています。元々は、EPA候補者として海外で学び就労する意欲を持った方々ですので、プライドやモチベーションは高いはずです。その候補者のモチベーションが下がっているということは、 周囲のサポートのあり方にも要因があるかもしれません。
まずは、自身を振り返り、モチベーションアップに努めましょう。