当事業団 国際・研修事業部水道主幹 菅原繁による「インドネシア国上水道政策アドバイザー帰国報告会」を実施しました。(2018年9月10日)

▶ 2018年9月17日(月)水道産業新聞掲載記事(記事:平野健記者)
▶ 2018年10月22日(月)日本水道新聞掲載記事(記事:大山碩人記者)

2018年10月25日更新

◆ インドネシアの水道事情や国情報告に高い関心が寄せられる

2018年9月10日(月)、独立行政法人国際協力機構(JICA)本部において、「インドネシア国上水政策アドバイザー 帰国報告会」を、JICA地球環境部水資源グループ水資源第一チームの岩瀬誠課長の司会進行の下、当事業団とJICAとの共催にて実施しました。
報告会には当事業団の会員企業の方々をはじめ、水道事業体、及び水道関連企業団体等の関係者を含む100名を超える方々に参加いただきました。

菅原は、2014年7月から2018年7月まで、JICA長期派遣専門家(水道分野の専門家)としてインドネシア共和国 公共事業・国民住宅省(赴任当初は公共事業省)へ派遣され、人間居住総局(チプタカリヤ)水道システム開発局の上水政策アドバイザーとして活動しておりました。

報告会は、当事業団 専務理事の角田隆の開会挨拶に始まり、厚生労働省 医薬・生活衛生局 水道課 指導計画指導室の日置潤一室長による来賓挨拶の後、JICA地球環境部 水資源グループ水資源第一チーム 木村真樹子調査役がインドネシアにおける上水道分野の課題と協力方針について説明を行いました。

続いて菅原から、これまで4年間上水政策アドバイザーとして活動してきた概要や主な成果、インドネシアの水道の課題とニーズ、インドネシアの水道関係者からみた日本への期待、さらに活動を通して感じたインドネシアでのビジネス展開を進める際の課題や留意点などについて、報告を行いました。

◆ 抱える深刻な人材育成問題と日本の技術・ノウハウへの期待高まる

菅原が、4年間の活動を通じて、先方政府に行ってきた主な提言は、以下の5つです。
  1. 施設の維持運営管理や拡張などの際に適切な資機材の選定ができるようにするため、また高品質の資機材や技術力を持つ日本企業がインドネシア市場への参入を図るため、資機材やシステム等の規格に関わる事項を含めたライフサイクルコスト(Life Cycle Cost=LCC)に係る提言。
    <概要>
    地方水道公社ではこれまで、“安かろう悪かろう”の資機材やシステムの調達に偏りがちであり、LCCの視点から考えれば、当初コストは若干高めだが、施設への導入後、建設後の維持管理において、維持管理コストを適切にすることが可能となる旨、説明を実施。
  2. ジャカルタ特別州水道公社(PAM JAYA=パムジャヤ)の支援に関わる提言、作成支援。
    <概要>
    PAM JAYAと協力して、日本の円借款スキームの活用をベースにした要請書ドラフト(原案)をまとめ、先方政府に提出を要請。
  3. ブカシにある水道環境衛生訓練センター(日本の無償資金協力で1990年に設立)について、これまで日本側が協力して人材育成プロジェクトが実施されてきたが、現在の研修ニーズが当初のニーズからずれてきており、現在のニーズに適するアップグレードプランの要請書ドラフトを、センターと協力して作成し、提言、作成支援。
  4.  地方水道公社(PDAM)の財務体質改善に関わる要請書並びにドラフトを作成し提言、作成支援。
    <概要>
    地方水道公社の財務体質の改善を図るための方策の一つとして、インドネシア水道協会(PERPAMSI)のプロジェクトや、JICAが行ってきたCOE支援のための技術協力プロジェクト、草の根技術協力事業と連携を図りつつ、情報共有のためのセミナーの開催について提言した。さらに、新たな技術協力プロジェクトの要請書ドラフトを作成し、提言した。
  5. 現在人材不足に陥っているインドネシアの水道セクターが現状を打開する手段として、主に水道技術に関する規格、検査、認証分野に関して中央省庁とインドネシア水道協会がそれぞれ役割分担を決めて、相互補完関係を構築することの必要性を強く要請(現在、JICA国別研修として実施中)。

プレゼンテーションの最後には、日本企業によるビジネス展開の好事例を紹介し、インドネシアはビジネスしにくい国情ではあるが、水道セクターの人材不足や施設整備の遅れは深刻な問題で、日本の官民がインドネシア市場に参入するチャンスは十分にあると説明しました。

会場からのコメントとして、公益財団法人給水工事技術振興財団理事長 眞柄泰基氏からは、引き続き、インドネシアへの日本の協力が必須であることが、提起されました。

この後、閉会の挨拶の中で、JICAの松本重行次長から、当日の参加者の方々に向けて、感謝と共に、JICAの今後の取り組みに関する下記のコメントをいただきました。

  • JICAとしては、菅原専門家により築けた人脈によるネットワーク、及び新たに提起された法制度整備に関連する事項(LCC、規格・検査・認証等)に積極的に取り組んでいきたいと考えている。
  • 引き続き、インドネシアにおける水道事業の発展のために、皆様にご協力いただきたい。

以上で、報告会は幕を閉じました。

発表資料ダウンロード および アンケート

当日のプレゼンテーションのファイルは2018年10月25日(木)まで、以下からダウンロードいただけます。
※会員企業または会員の皆様は、10月25日(木)以降も会員専用ページからダウンロードしていただくことが可能です。

  • 発表資料
  • 配布資料(法制度事例):1. General
  • 配布資料(法制度事例):2. Process
  • 配布資料(法制度事例):3. Summary

アンケートにもぜひ、ご協力をお願いいたします。(ご回答期限:10月25日(木))

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アンケートご回答の受付は終了いたしました。ご協力、誠にありがとうございました。

 

 


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公益社団法人 国際厚生事業団 国際・研修事業部
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